チラシの裏は意外と白くない

チラシの裏にも書けないような毎日

掟破りの異教徒

いよいよ某宗教都市に突撃する日がやってきた。開店と同時に地方選の期日前投票を完了し、新幹線で京都へ。案の定浜名湖あたりでトイレに行きたくて仕方ないが、隣の人があまりに小説に没頭しているため言い出せず。名古屋で降りてくれることを祈り続けていたら、名古屋で降りてくれたので事なきを得た。九死に一生。

京都で今回の水先案内人の岐阜県民、原則東京実質神戸勤務の神戸市民と合流。常磐線スタイルで目的の都市に到着。うむ、地方都市らしく駅前が異常に広い。とりあえず観光協会で情報収集しようとノソノソ歩き出すと、なんということでしょう、なんとも魅力的なガチャガチャが!しかし小銭がないため、帰りに必ずやることを心に固く決め、先を急ぐ。

商店街へ行ってみると、前評判通り皆同じ装束をお召しではないか。なんだかすごいなぁ。ちなみに岩槻さんは単身ここに乗り込み、装束に圧倒されてトボトボ帰ってきたと言っていたが、なるほど無理もない。

お昼は結局スタミナラーメンにした。ラーメンもそうだが、チャーハンがうまい。やすい。間違いない。

昼を済ませ、本部のほうへ歩いていると、なにやら音楽が流れはじめ、人々が立ち止まって同じ方向を見て頭を下げ始めたではないか。なんだなんだ?慌てる神戸市民と僕、一方すました顔してお祈りしている岐阜県民。さてはハメたな。いきなりボロがでてしまった。

本部は噂通り、バカみたいに広い。そして人がいない。例の装束をお召しの信者の方々は、我々が異教徒と知ってか知らずか丁寧に挨拶してくれる。本部内も自由に歩き回らせてくれるし、掃除が行き届いていてすごい綺麗。信仰ってすごい。しかしとにかく広い、一周したらなんだか疲れてしまった。

フラフラと施設の外を歩いてみるも、外の建物もいちいちかっこいい。なんていうか、宗教施設として計画的に整備された都市だからか、シムシティで作ったかのように左右対称、中身は違えど外見を統一した建造物は綺麗だ。特に雨樋、あれだけ巨大でかっこいいものを見たのは初めてだ。しかし全体的にあれね、阿部寛が出て来たり、仲間由紀恵が出て来たりしても全然不思議じゃない雰囲気ね。

歩き疲れたので、喫茶店的なところでわらび餅とコーヒーをいただく。これこれキミ、このわらび餅の上に乗った花は何かね?へへぇ、こちらエディブルフラワーと言って食べることのできる花になるんですわ、エディブルってのは欧米の言葉で食べられるって意味になるんですわ。どれ、ひとつ食べてみよう…うむ、なんというか花を食べたらこういう味がしそうだよね、という味がそっくりそのまま再現されている。期待以上でも以下でもない、期待通りど真ん中の味と食感だ。

花を食べさす喫茶店を後にし、もう一度本部をぐるりとし、いよいよ信者の宿へ。今回宿の手引きをしてくれた岐阜県民の友人に授かったという「あいことば」を言うと、受付のおじちゃんは、あー聞いてる聞いてるといってあっさり異教徒を招き入れてくれるではないか。ところであいことばの意味は一体なんだったのか、今となっては誰にもわからない。少なくとも言えるのは、階段の場所がわからなかったりあまりの挙動不審さで異教徒であることの尻尾どころか全てを全開にしてしまったということである。

確かちょうど湧いたというので、すぐに風呂に入ったんだっけな。ほぼ放送と同時に行ったというのにすでに洗い場は満席、しかもなかなか出て来てくれないので更衣室で時間を潰すこと約10分、ようやく洗い場に空きができた。もしや異教徒に対する迎撃作戦が開始されているのであろうか?神戸市民はチキンなので、身体洗って湯船にも浸からず早々に部屋に戻ってしまう。単身湯船に浸かって聞き耳を立てていると、どうも大学生らしく、信者の子供達の引率のお兄さんとして本部に来ているような雰囲気である。なんだ、ボランティア精神溢れるいい奴らではないか。

さて、そんなこんなで風呂ミッションも完了し、夕飯でも探しに行こうという段になって放送。お祈りを始めるので、玄関に集合せよ、とのこと。さて困ったぞ、これでノコノコ玄関に集合しようものなら、午後のお祈りの時間とは比べ物にならないくらいにオロオロすること間違いなし、というか集合時の必須装備である装束と拍子木を持ってない。こうなれば例え不信仰者と罵られようとも、ボロを出さぬための選択肢はひとつ、籠城しかない。とりあえず鍵、カーテンを速やかに閉め、静かにお祈りの時間が過ぎるのをただ待つのみ。しかしこのお祈りが終わるのはいつだ?いつまで部屋にこもっていれば良いのだ?今回の宿を手配してくれた岐阜県民の友人談では気にせずどんと来い超常現象らしいが、待て待てこれも異教徒をあぶり出す作戦の一環かも知れぬ。この脱出作戦、万全を期して、慎重に慎重を重ねて遂行する必要がある。皇国ノ興廃、コノ一戦ニ在リ。トイレにまで斥候にいった岐阜県民より脱走ヲ図ルニ今ヲ於イテ他ナシとの一報を受け、神戸市民とともに脱出に成功。いや、普通に外に出た。

まずは夜のお供、トランプを買いにイオンまでちょっくら、のつもりが全くもって到着しない。超遠い。1.1kmと聞いていたが、倍近く歩いたのではなかろうか。結局目当てのトランプを買って、町に戻って来た頃にはそろそろ門限が気になるお時間。Yahoo知恵袋をググったところ意外と門限は早いのではないか疑惑、しかし岐阜の友人曰くモーマンタイ、最悪電話して鍵あけてやるとのありがたいお言葉をいただいたそうだ。しかしこれ以上掟を破り続けるわけにはいかぬ。というかである。お祈りはしないわ、宿泊代は払わぬわ、門限は破るわで我々はこれまでに何個の掟を破って来たのだろう。ここはコンビニ弁当かシカゴピザあたりで手を打つのが異教徒でありながらも一人の人間としての誠意ではなかろうか。いやしかし、美味しそうなオイニーがそこかしこからするよ?そこの海老蔵、美味しそうじゃない?というわけで誠意とはなんだったのか、どこから来てどこへ行くのか。いや、宿泊代は午前8時までに隣の部屋に耳揃えて持って行けばよろしいとのこと、かならずや早起きしてみせましょう、と心に決める。しかしそこは異教徒、行く店行く店で入店拒否を食らう、お前らに食わせる飯はねぇ、ではなく満席。そこもここも、席空いてると思えばリザーブド。なんということだ。食いっぱぐれてしまう。

失意の中宿へ向かうと、商店街の一軒の店が空いていそう。たしかにメニューが出てないので情報量ゼロだが、突撃して見る価値はある。と思ったら神戸隊員が怯えているではないか、なにをそんなに怯えているのかね。ここのがしたらシカゴピザだよ、の一言が効いたのかどうかは分からぬが、結局その店にする。店長さんはじめみんな適当で人が良さそうだし、卵焼きはうまいし、半野良猫はかわいい上に安い。言うことなし。欲を言えばカッパ肉塩焼きを食べておきたかった。

一度破った?門限である、破るならとことん。コンビニハシゴしてお菓子飲み物よろこんで、ラーメン屋台を羨望の眼差しで見つめながら宿に戻ると真っ暗。しかし、信者と思しき青年が中に入って行くではないか、なんという僥倖!彼について行かない手は無い。ということで再突入ミッションもクリア。あとはトランプにビールをかけてエディブルにしたり、バミューダトライアングルを作ってたりして夜更かし。1時過ぎにおやすみなさい。


これだけ書いてもまだ静岡を脱出できないぞ。