チラシの裏は意外と白くない

最近忘れっぽくなったので調べたことをチラシの裏に書きます

MTBの油圧ブレーキ化①

手持ちのマウンテンバイクを油圧化するためのメモ書き。

 

最近全く乗る機会がなかったが、来月に活躍する可能性が出てきたので、以前断念した油圧ブレーキ化を再検討。今の機械式で埼玉の山を走ったところ、フルブレーキでも止まれず結構怖い思いをしたので、今度こそ油圧化を。

 

元々の機械式が今はディスコンシマノ黒歴史?などと言われているSTIタイプ。個人的には使いやすくて、復活してくれないかと思っている。ちょうどヤフオクで同じSTIの油圧ブレーキセットを入手したので、これを組み込む予定。

 

各種型番と状況

型番は以下の通り。Deore LXという、いまやどのグレードに属するのかわからないグレード。変速は3x9s。いまやフロントシングルが主流なので、時代を感じる。

STIレバー ST-M585

ブレーキ本体 BR-M585

ブレーキホース SM-BH59(フロント0900、リア1400)

 

さて、購入したセットだがありがたいのかありがたくないのか、すでにレバー、ブレーキ、ホースがセットアップ済みで、ブリーディングも済みのもの。フロント900mm、リア1400mmで取り回しができればそのまま使えることになってはいるが、おそらくミネラルオイルが劣化していたりなんだりで、そのままというわけにはいかないだろう。何よりこのセット、なぜか左前のセッティングになっている。すなわち左レバー側にフロントブレーキ(900mm)、右レバー側にリアブレーキ(1400mm)が接続されている。悩ましい。

 

部品の構造理解:STIレバー

とにかく油圧ブレーキ、というかディスクブレーキ自体の構造をいまいち理解できていないので、まずは各部品の構造を確認しておく。

 

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これがブレーキ本体。今見るとシルバーの塗装が安っぽい。このでかいユニットがシフターになっていて、奥のブレーキレバーは引くとブレーキ動作、上下に動かせばシフト動作を実現している。シフターユニットがブレーキレバー側についているため、なんとももっさりしている。が、この部分は以前の機械式と同じ。右のMINERAL OILと書かれた黒い部分が、リザバータンク。ここからミネラルオイルを注入する。

そう、マニュアルによるとここから。今の油圧システムは後述するブレーキ、つまり下から重力に逆らってオイルを注入する。重力に抗うため注射器を使用する。レバー側は、余ったオイルを受け、かつ蓋の役割を果たす漏斗がセッティングされる。

ところがこのモデルの場合は真逆。上から下にオイルを注入していく。注射器は不要だが、以下の点に注意しないといけないらしい。

  • ブレーキレバーを水平にし、リザバータンクの水平を保つ
  • ブレーキユニットを外してホースとブレーキユニットを鉛直方向に垂らす=自転車本体を高い位置に置いておく必要がある。。
  • ブリーディング後、気泡が入らないようにリザバータンクをオイルで満たし、オイルを溢れさせながらリザバータンクの蓋をする

特に2,3が厄介だ。マニュアルによると以下。

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ハンドルの垂直高より、ホースの方が長いから当然、高いところに自転車をおかないと鉛直に垂らすことができない。めんどくさい。

 

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2コマ目でオイルが溢れている。こんな上品に少量だけ溢れれば良いが、大量に溢れてオイルがブレーキパッドに付着しようものならブレーキパッド買いなおしになってしまう。しかし後述する理由でパッドは新たに買わねばならないかもしれない。

 

部品の構造理解:ブレーキ本体

続いてブレーキ本体。ブレーキを取り付けるための台座には2種類あって、インターナショナルスタンダードマウント方式とポストタイプマウント方式というらしい。

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基本的にブレーキユニット本体はポストタイプ用にネジが切ってあって、インターナショナルタイプを使用する場合は、アダプタを噛ませるようだ。今回の部品もそのような構成になっている。

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黒いコの字型の部品がアダプタ。

オレンジ色の部品はパッドのクリアランスを保つための部品。どうやら油圧システムというのは、パッドの間に何もない状態でブレーキを握ろうものなら、パッド同士がくっついた状態で固まってしまい、元に戻すためには専用工具でこじ開けたりとなんだか大変なことになるらしい。というので、それを防ぐためのスペーサー。

 

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続いて90度回転させた図。

上下真ん中のねじ山だけが見えているネジはポストタイプのフレームやアダプタを固定するためのネジ。

中央のオレンジ色は先ほどのパッドスペーサ。

その両脇の灰色の部品がブレーキパッドで、レジンタイプのものがセットされている。静動力はメタルパッド>レジンパッドとのこと。型番はレジンパッドがM07-S、メタルパッドがM06。いまだに手に入るのかは…不明。

パッドやX字のスプリング?の下側に丸い穴が開いている。ここにピンを挿入して、脱落防止をするらしい。が、このピンが同梱されていない。というので、未使用ながら早速パッドを買わないといけないかもしれない。

最後に多分最も重要なオイル周りの話。右上にブレーキホースが接続されている。六角の部品がブレーキホース固定ボルトで8mmのレンチで固定する。実はブレーキホース側の端面にもいろいろあるらしいのだが、これは次回確認する。

左側にあるのはブリードニップルで、7mmレンチを使用する。

 

先ほど、ブレーキレバー側からオイルを入れていくという話をしたが、最終的にここからオイルが出てくるらしい。いまブリーディング済みのため、ここのニップルを緩めると劣化しているであろうオイルがどんどん出てくるはず。で、それをチューブの先にセットしたビニール袋で受けるらしい。オイルの重さに負けてチューブから袋が脱落するか、ブリードニップルからチューブが抜けて、とにかく床がオイルまみれになる未来しか見えない。

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というわけで最新の油圧システムをyoutubeで予習した上で旧世代製品をながめるとなかなかセットアップに苦戦しそうな印象をうける。次回、ブレーキホースのマニュアルから端面処理がどうなっているかを確認していく。実物はすでにSTIとブレーキユニットに接続されているので、実際にどうなっているかはオイルを抜かないことには確認することができない。まずは机上でどうなっているかを見ていこう。